韓国の新興インディーゲームスタジオKIRYON GAMES(기리온게임즈)が開発するメカステルスアクションアドベンチャー『MAKINA(마키나)』が、2026年12月25日にPC(Steam)で正式リリースされる。BIC 2026競争部門選出作品にして、設立1年余りのスタジオが放つ野心的なデビュー作だ。価格は$9.99。2027年Q1にはPS・Nintendo Switchなどのコンソール展開も予定している。
人間の感情が最高の燃料になった世界——復讐心で巨大都市の心臓部へ
「ワールドウォー(War of the Worlds)」終結から133年が経過したポストアポカリプスの世界。崩壊した旧文明の後に残った人類は、感情エネルギーへの依存から抜け出せないまま生きている。
地下鉄駅を改造した定着地「ネオ・ソル(Neo Sol)」の新米メカパイロット「チェシャー(Cheshire)」は、ある些細なミスがきっかけで強大勢力「アルファ(Alpha)」の奇襲を招き、仲間全員の拉致を許してしまう。チェシャーは仲間を救うため、感情と欲望を増幅させる危険なメカ「ラシャ(Rasha)」に搭乗してアルファの巨大都市「テンペスト(Tempest)」へ向かう。
テンペストで待ち受けるのは感情に支配された4人の支配者——科学者・建築家・K-POPアイドル・監督だ。彼らが感情に執着する理由と、その背後に潜む巨大な陰謀を解き明かすことが本作の物語の核心だ。
コックピット「内」は破壊、コックピット「外」は暗殺——二面性の戦略が交差する
本作のゲームプレイは二つの局面で構成されている。
メカに搭乗した状態では「エクスプレスモード」「エルボロケット」「レールガン」など破壊的な戦術能力を発動しながら巨大な敵と真正面から戦う。しかしコックピットの外に出ると一転して無防備なパイロットとなり、感情ガジェットを駆使してステルス暗殺を実行するか敵の視線をかいくぐりパズルを解いて道を切り開く。
「メカはパイロットなしに動けず、パイロットはメカなしに生き残れない」——この二つのプレイスタイルの対比が生み出す緊張感こそが本作の核心だ。映画的な多段階ボス戦も用意されている。
カセットフューチャリズム×漫画・ウェブトゥーン風カットシン——「映画的なSF」の美学
ビジュアルは80〜90年代のレトロSF感性「カセットフューチャリズム(Cassette Futurism)」からインスパイアされた。アナログ機械と未来的な技術が共存する独特のデザインに、漫画とウェブトゥーンから深い影響を受けた手描きのグラフィックノベル形式のカットインが組み合わさる。
このカットシンがゲームプレイと自然に接続しながら物語を牽引する演出スタイルは、KIRYON GAMESが目指す「映画的なSF」というスタジオのアイデンティティをもっとも明確に示している要素だ。
法人設立1年で歩んできた足跡——BIC 2026から11月G-STARへ
KIRYON GAMESは2025年4月の「マキナ」企画着手を出発点に、同年8月の法人設立、10月のプレイアブルデモ制作、12月のSBA(서울경제진흥원)スタジオインディ支援事業選定と着実に前進してきた。2026年3月の初ティーザー公開以降、5月プロローグ・6月Steamページ公開・8月BIC 2026競争部門参加と続き、10月スウェーデン・ゲームカンファレンス、11月G-STAR参加を経て12月の正式リリースに向かう。
編集部コメント
「感情が最高のエネルギー源」という世界観の設定は、ポストアポカリプスSFの文法に人間の内面という軸を加えることで、ありきたりな廃墟の世界観から一歩引き離している。K-POPアイドルが感情に支配された支配者として登場するという奇妙な現実感も、この世界観が持つ文化的な批評性の表れとして面白い。
コックピットの内と外という二面性の設計は、単純に難易度を切り替えるのではなく「破壊者」と「暗殺者」という根本的に異なるプレイスタイルを同一の物語の中で実現しようとする試みだ。設立1年余りのスタジオが$9.99というアクセスしやすい価格設定で挑む12月25日のリリースに注目したい。
「まきな(MAKINA)」関連情報
| アイテム | 内容 |
|---|---|
| 開発会社 | キリオンゲームズ(KIRYON GAMES、株式会社ギリオン、韓国) |
| パブリッシャー | ギリオンゲームズ(自己公開) |
| ジャンル | アクション、アドベンチャー、ステルス、メカアクション |
| プラットフォーム | PC(Steam)、コンソール(PS/NS) 2027年第1四半期拡張予定 |
| 発売日 | 2026年12月25日 |
| エンジン | Unity |
| 価格 | $9.99 (USD) |
| 言語 | 韓国語、英語、日本語、中国語(簡体・繁体)など |
| プレイタイム | 最大約5時間 |
| 反応/評価 | BIC 2026競争部門参加などフェスティバルステージを通じて認知度を拡大中 |
| スチームページ | ショートカット |










