『Beholder』シリーズや『Do Not Feed the Monkeys』で知られるAlawarが開発中の雰囲気系ホラー警備員シミュレーター『Security 51(セキュリティ51)』が、2026年7月27日にSteamへ正式リリースされる。『Papers, Please』の官僚的な書類審査とSCPフランチャイズ特有のパラノイア的恐怖からインスピレーションを受けた本作は、Area 51地下バンカーで警備員として勤務し、エレベーターの乗客が「人間かどうか」を判断するというシミュレーターだ。公開中のSteamデモは123件のレビューのうち82%が肯定的評価を獲得し「非常に好評」を記録している。
地下数百メートルの警備室——慣れるほど募る不安
ゲームは地下深くへ向かうエレベーターの降下シーンから始まる。プレイヤーは狭い警備室でモニターを整え、椅子に腰を落ち着けて、また一日の交代勤務を開始する。
毎日同じルーティンが繰り返される。しかし慣れれば慣れるほど、施設に漂う不安は増していく。平凡な入退場審査は、時間とともに「何者かを選別する心理戦」へと変容していく。
スタイルは2Dピクセルグラフィックスによるレトロな画面設計。Steamタグにはシミュレーション、ポイント&クリック、パズル、捜査、探偵、1990年代、SF、エイリアン、陰謀論、レトロなど多彩なキーワードが並ぶ。
書類だけでは足りない——サーモグラフィから血液分析まで
本作のコアは「人を信じないこと」だ。プレイヤーは入場者の氏名・職種・セキュリティレベル・入場予定時刻を確認し、実際の人物と一致するかを丁寧に照合する。不自然な話し方、規格外の行動、逆に完璧すぎる書類でさえ疑いの端緒になりうる。
業務が進むにつれて使用可能な検査機器も段階的に解禁されていく。サーモグラフィスキャナー、骨格スキャナー、指紋検査、血液分析——単なる書類確認を超えて、皮膚の下に潜む異常を検知する手段が次々と加わる。
注目すべきは判断の結果が即座に明らかになるとは限らない点だ。一部のミスはその場で発覚するが、ある決断は数回の交代勤務を経て予期しない形で返ってくる。プレイヤーのあらゆる選択が長期的な影響を持つ設計だ。
「12日目から繰り返しの疲労が始まった」——デモへの評価
デモをプレイした海外メディアの反応は総じて好意的だ。
Mainstream Outsideは「『Papers, Please』のシステムをArea 51という舞台に自然に移植した」とコアゲームプレイを肯定的に評価した。一方で「12日程度の勤務を経るとルーティンへの疲労感が出てくる」とも指摘しており、サイドコンテンツのさらなる充実が完成度を大きく左右すると論じている。
Yogomiは「目の前に立っている人物が本当に人間なのか、徐々に確信が持てなくなっていくプロセスが、Papers, Pleaseの書類審査とSCP特有の恐怖を説得力ある形で融合させている」と評価した。スペイン語圏のゲームメディアKopodoも「新しい形の官僚的ホラーゲーム」として紹介し、ジャンルファンへの推薦作に挙げている。
監視と官僚主義を描いてきたAlawarの新挑戦
Alawarは1999年に設立されたインディーゲーム開発・パブリッシャーだ。監視社会・官僚主義・道徳的ジレンマをゲームプレイとして昇華させた作品群——『Beholder』シリーズ、『Do Not Feed the Monkeys』、『Wall World』——を継続的に送り出してきた実績を持つ。
『Security 51』はその文脈の延長線上にある作品だ。これまで培ってきた「人を監視し、判断し、選別する」という設計思想を、Area 51というSF陰謀論の舞台に接続することで、新たな形の心理ホラーを目指している。
編集部コメント
『Papers, Please』が移民審査という日常業務の中に全体主義的恐怖を埋め込んだように、『Security 51』は警備員という職務の中にエイリアン識別というSF的恐怖を潜ませる。この構造の類似性は明白だが、Area 51というポップカルチャー的に馴染み深い舞台設定と、骨格スキャナーや血液分析といった検査ツールの段階的解禁が、本作なりの独自性を生もうとしていることも伝わってくる。
デモ段階での「12日目からの繰り返し疲労」という指摘は正直な課題提示であり、7月27日の正式版でこの問題がどこまで解消されているかが評価の分岐点になりそうだ。雰囲気系ホラーと書類審査系ゲームの両方が好きなプレイヤーにとっては、デモを今のうちに触れておく価値がある。
「セキュリティ51(Security 51)」に関する情報
| アイテム | 内容 |
|---|---|
| 開発会社/パブリッシャー | Alawar(1999年設立) |
| ジャンル | ムードホラーセキュリティガードシミュレーター/ポイント&クリックパズル/調査 |
| リリースプラットフォーム | PC(スチーム) |
| 発売予定 | 2026年7月27日 |
| スチームデモレビュー | 非常に肯定的な82%(123) |
| インスピレーション | Papers, Please / SCP パラノイア |
| 背景 | エリア51地下数百メートルバンカー |
| コアシステム | 書類・通行証・口頭命令検証 / 熱画像・骨スキャナー / エレベーター制御 / 動的昼夜交代 |
| 特徴 | 決定の長期的な結果/プログレッシブツール解禁/ピクセルグラフィック/1990年代レトロ |
| アートスタイル | 2Dピクセルグラフィック/レトロ/大気 |
| 開発会社の前作 | Beholderシリーズ / Do Not Feed the Monkeys / Karate Survivor / Wall World |
| 主なキーワード | エリア51、セキュリティガード、官僚的恐怖、Papers Please、SCP、エイリアン、陰謀論、書類レビュー |
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