ぜんまいを巻くと音楽が流れ出し、記憶を辿っていくと、ひとつの家族の記憶、愛、そして別れの時間がそのまま立ち上がってくる――。
ベルギーのインディー開発元Business Goose Studiosが開発・パブリッシングを担当した感性ミュージックパズルゲーム『Swan Song(スワン・ソング)』が、去る6月4日にSteamを通じて正式リリースされた。価格は7.99ユーロで、リリース後2週間は20%割引価格で購入することができる。
『Swan Song』は、オルゴールのなかに込められた家族の記憶と喪失の物語を描いたナラティブパズルゲームである。Business Goose Studiosは前作『Sizeable』に続き、開発チームメンバーの実際の家族の経験から出発した、最も個人的で誠実な物語をゲームに込めることで、プレイヤーの心の琴線に触れている。
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温もりが漂うオルゴールのなかで広がる、静かな家族の物語
『Swan Song』の舞台は、魔法のようなオルゴールのなかである。
プレイヤーはオルゴールのあちらこちらに秘められた手紙、写真、カセットテープ、音声録音などを発見しながら、ひとつの家族の記憶と、少しずつ向き合っていくことになる。本作は末期の疾患、死、遺された者たちの悲しみといった重厚なテーマを扱っているが、それを直接的に語るのではなく、環境とオブジェクトを通じて、静かに、そして穏やかに伝えていく。
ローポリスタイルの温かなビジュアルは、居心地のよさのなかにもどこか寂しさが漂う空気感を映し出している。そこに、写真撮影アドベンチャーゲーム『TOEM』の音楽を担当した作曲家Jamal Green氏がサウンドトラックを手がけ、本作ならではの柔らかく情感豊かな音楽を完成させている。
音符を配置し、ぜんまいを巻く――シンプルでありながら、深いパズル設計
本作の核となるのは、音楽とパズルの結びつきだ。プレイヤーは4×4サイズの楽譜に音符を配置することで、オルゴールを作動させる。音楽が再生されると、プラットフォーム、リフト、回転装置など、多彩なギミックが順番に動き出し、道を作り出していく。
序盤はシンプルな構造から始まるが、新たな装置や規則が追加されていくにつれ、パズルは次第に複雑になっていく。制約のあるシステムのなかで、多様な問題を解いていくという構造は、クラシックパズルゲームならではの魅力を呼び起こしてくれる。
とりわけ、パズルの進行方式そのものが、作品のテーマと響き合っているという点が印象的だ。小さなオルゴールのなかに数えきれない記憶が秘められているように、シンプルに見えるパズルのなかにも、思いがけない意味と物語が、ひとつひとつ積み重ねられている。

「パズルを解きながら涙を拭うことになるとは思わなかった」――Checkpoint・GameDailyが同時注目
リリース直後、プレイヤーと海外メディアは、本作が伝えてくる感情のラインに注目している。
GamesHedgeは「最初の瞬間からプレイヤーをつかんで離さない作品」と評し、満点を与えた。Checkpointは「パズルデザイン、ナラティブ、ビジュアルが、まるでひとつのオルゴールのように精緻に噛み合った作品」と評価している。
GameDailyもまた、今年注目すべきインディーゲームとして本作を挙げ、長期的な口コミでの広がりの可能性に注目している。リリース直後、コミュニティでは「パズルゲームをプレイしながら涙を流すとは思っていなかった」「穏やかでありながら、長く記憶に残る体験だ」といった反応が相次いでいる。
もっとも個人的な物語に挑んだBusiness Goose Studios
Business Goose Studiosは、2021年にリリースした『Sizeable』でSteamユーザーから96%「圧倒的に好評」の評価を獲得し、注目を集めた。同作は20万本以上の販売を記録し、ベルギー・ゲーム・アワードで「デビューゲーム・オブ・ザ・イヤー」を受賞している。
その後『30 Birds』など多彩なプロジェクトを披露してきた開発チームは、今回の『Swan Song』を通じて、より個人的で情感豊かな物語へと挑んでいる。開発陣は今後の無料アップデートを通じて、レベルエディターなどの追加コンテンツを披露していく計画も明らかにしている。
壮大な冒険や華やかなアクションの代わりに、小さなオルゴールのなかに込められた記憶と感情を、ゆっくりと覗き込ませてくれる『Swan Song』。
パズル、音楽、そして家族にまつわる物語を繊細に編み上げてみせた本作が、今年のインディーゲームファンにとって、長く記憶に残る特別な体験として刻まれる作品になりうるのか、注目される。
『Swan Song』作品情報
| アイテム | 内容 |
|---|---|
| 開発会社 | Business Goose Studios |
| ジャンル | 感性ミュージックパズル / 物語アドベンチャー / コージーパズル |
| リリースプラットフォーム | PC(スチーム) |
| 発売日 | 2026年6月4日 |
| 価格 | €7.99(発売2週間で20%割引適用) |
| チャプター数 | 9章(ボイスアクティブ含む) |
| サウンドトラック | Jamal Green作曲(TOEM同じ作曲家)/ 11トラック |
| 原作ベース | 開発チームの実家族経験 |
| 受賞歴 | 前作 Sizeable — ベルギーゲーム賞デビューゲームオブザイヤー |
| 前作販売量 | Sizeable 20万枚 / スチーム 96% 肯定評価 |
| リリース公開履歴 | Galaxies Showcase(発売日発表) |
| 主なキーワード | 音楽ボックス、パズル、悲しみ、家族、喪失、コージー、感性、音符、白鳥 |
| 公式チャンネル | X・YouTube・Discord |
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