モバイルゲーム会社111percentの持ち株会社Superfast(スーパーファスト、代表:キム・ガンアン)が、Steam専門パブリッシングの子会社「OFFMOON(オフムーン)」を設立し、第1弾ラインナップ4タイトルを7月15日に公開した。全タイトルを1,100ウォン(USD 1)の均一価格で展開するという破格の価格戦略が最大の注目点だ。

モバイルからPCへ——Superfastのプラットフォーム拡張戦略
「ランダムダイス」「運だけゲーム」「強打ダービー」などを111percentの代表モバイルヒット作に育て上げてきたSuperfastは、最近済州島に開発拠点を設け、PC・コンソール・Steamへと事業領域を広げている。
OFFMOONはそのプラットフォーム拡張戦略の一環として、Steam向けインディーゲームパブリッシングを専担するために設立された新レーベルだ。
全タイトルUSD 1——価格の壁を取り払う均一価格戦略
OFFMOONが打ち出す最も目立つ戦略は、全タイトルを1,100ウォン(USD 1)の均一価格で提供するという方針だ。Steamのインディーゲームの多くが5〜20ドル台で設定されている現状を踏まえると、ユーザーにとっては負担なく複数のゲームを試せる間口の広さが生まれる。
ブランド名「OFFMOON」にもこの哲学が込められている。見慣れた「月(Moon)」が消えた(Off)場所に、むしろ新たな価値が現れるという意味だ——知られていないインディーゲームの中に潜む面白さを発掘するというブランドアイデンティティを体現している。
OFFMOONのSteamレーベルディレクターのイ・ソンファは次のように説明している。「予算やマーケティングの限界でユーザーに届けられないインディーゲームが多い。1,100ウォン(USD 1)のポリシーは単純な低価格戦略ではなく、より多くのユーザーが価格を気にせずゲームの隠れた価値を発見して楽しめるようにするための目的がある」

第1弾4タイトル——カジュアルからローグライクまで幅広い構成
OFFMOONが公開した第1弾は以下の4タイトルだ。
Chill Cat——3対3のカジュアルアクション・トップダウンシューター
Dealer’s Dice——シングルプレイの戦略ゲーム、ハイリスクなサイコロディフェンス
HellDeck——ダークローグライク・デッキビルディングディフェンス
Who Am I Next?! : Animals——7人アクションカジュアルバトルロイヤル
パーティゲームからデッキビルディング・ローグライク向けタイトルまで、特定の趣向に偏らないラインナップ構成が目を引く。
下半期に最大50タイトル——PC・コンソールエコシステム構築へ
OFFMOONは今回の4タイトル公開を皮切りに、2026年下半期までに最大50タイトルを順次リリースする計画だ。単純なパブリッシングにとどまらず、多様なPC・コンソールゲームを流通・サービスするプラットフォーム事業者への発展を目標に掲げている。
編集部コメント
「全タイトルUSD 1」という価格設定は業界的に前例がほとんどない実験だ。購入障壁を極限まで下げることでカタログ全体の認知度を上げ、一人のユーザーが複数タイトルを試す確率を高めるという設計思想は、モバイルゲームの「とりあえず無料で試せる」文化をSteamに移植しようとする試みとも読める。
一方でUSD 1という価格設定は開発者サイドの収益構造に直接影響を与える。パブリッシャー側がどのような収益分配モデルを開発者に提示しているかが、このモデルの持続可能性を左右する重要な問いだ。下半期に最大50タイトルという野心的な計画が実現するかどうかも含め、OFFMOONの動向は注目に値する。