PC版月間アクティブユーザーは7,800万人を突破。無料配布戦略が「隣のSteam」の成長まで後押しする驚きの結果に。
2026年 2月 5日 | インディーゲームドットコム 編集部
エピックゲームズは、2025年度の運営実績を発表した。特筆すべきはサードパーティ(外部開発社)タイトルの躍進だ。開発者フレンドリーな施策を次々と打ち出した結果、サードパーティ製PCゲームへのユーザー支出額は前年比**57%増の4億ドル(約5,800億ウォン)**を記録し、過去最高を更新した。
■ 1. 「開発者ファースト」が生んだ驚異の成長
この急成長の背景には、2025年6月に導入された極めて大胆な収益分配モデルがある。
- 「最初の100万ドルは100%開発者のもの」: 年間の純収益が100万ドル(約1.5億円)に達するまで、プラットフォーム手数料を一切取らず、収益の100%を開発社に提供する。
- 手数料12%の維持: 100万ドルを超えた後も、業界標準の30%を大幅に下回る「88(開発社):12(プラットフォーム)」という分配率を維持している。
- 独自の決済システム: 開発社が独自の決済システムを導入することを許可しており、実際にサードパーティ売上の35%がこの仕組みを通じて発生した。
■ 2. 無料配布の「相乗効果」:Steamの同時接続数も40%アップ
エピックの代名詞とも言える「無料ゲーム配布」は、もはや自社プラットフォームだけの利益に留まらない影響力を見せている。
2025年の無料ゲームダウンロード数は6億6,200万回に達したが、興味深いのは他プラットフォームへの影響だ。
「エピックで無料配布されたタイトルは、Steam(競合プラットフォーム)での同時接続数も平均40%増加した」
無料配布によってゲームの認知度が飛躍的に高まり、結果としてプラットフォームを問わずゲーム全体の「エコシステム」が活性化されるという現象が確認された。
■ 3. 2026年のロードマップ:ソーシャル機能の強化へ
2026年、エピックゲームズストアは単なる販売所から「コミュニティの場」への進化を目指す。
- ランチャーの刷新: ロード速度と安定性を高めるため、構造をゼロから再設計。
- ソーシャル機能の拡充: 第2四半期には音声チャットおよびゲームから独立したパーティ機能を追加予定。
- クロスプラットフォーム展開: 異なるデバイス間でもユーザーが繋がれるコミュニティ空間を構築する。
📋 エピックゲームズストア 2025年主要指標
| 指標 | 2025年の実績 | 前年比の変化 |
| PC版月間アクティブユーザー (MAU) | 7,800万人以上 | 過去最高 |
| サードパーティ製PCゲーム支出額 | 4億ドル (約5,800億ウォン) | 57% 増 |
| PC部門 全ユーザー総支出額 | 11億6,000万ドル | 6% 増 |
| 無料ゲームダウンロード数 | 6億6,200万回 | 圧倒的な普及力 |
💡 記事のポイント
- プラットフォームの民主化: 開発社の利益を最大化する施策が、有力なサードパーティタイトルの誘致に成功。
- Win-Winの無料戦略: 開発社には「認知度」を、ユーザーには「体験」を、競合には「市場の活性化」をもたらす結果に。
- インフラへの投資: 2026年は使い勝手の向上とコミュニティ機能に注力し、さらなるシェア拡大を狙う。
業界の巨人Steamが支配する市場において、エピックゲームズは独自の経済圏を確立しつつあります。開発者への還元を重視するこの姿勢は、特にインディーデベロッパーにとって、2026年も最も魅力的な選択肢の一つであり続けるでしょう。

