コンテンツ輸出の64%を担うゲーム産業が、なぜか「その他」扱い。映画分野との露骨な格差に業界の不満が爆発。
2026年 1月 23日 | インディーゲームドットコム 編集部
韓国文化体育観光部(文体部)と韓国ベンチャー投資は23日、2026年に総額**7,318億ウォン(約810億円)**規模の「コンテンツ政策ファンド」を造成すると発表した。これは前年比22%増となる過去最大規模だが、韓国コンテンツ輸出の核心である「ゲーム産業」への具体的な支援計画が欠落しているとして、業界に衝撃が走っている。

■ 映画は「専用枠」818億ウォン、ゲームは「その他」に一括り
今回の発表で最も物議を醸しているのは、分野別の投資配分だ。
- 映画分野: 「映画アカウント」として818億ウォンを別途編成。中低予算映画やアニメ専門ファンドなど、詳細な項目が明確に提示された。
- ゲーム分野: 独自のカテゴリーはなく、「文化技術(CT)ファンド(1,000億ウォン)」や「新成長ファンド(750億ウォン)」の中に、**『公演、映像、ゲーム等』**という表現で他の分野と一括りにされている。
ゲーム産業が実際にどれだけの投資を受けられるのか、どのような方式で支援されるのか、具体的なロードマップは一切公開されていない。
■ 輸出の64%を担う「稼ぎ頭」への冷遇
2023年の韓国ゲーム産業の輸出額は約83億9,400万ドルに達し、コンテンツ産業全体の輸出額の**64%**を占める圧倒的な1位だ。韓国は世界第4位のゲーム強国でもある。 それにもかかわらず、今回の「IPファンド(2,000億ウォン)」や「輸出ファンド(2,000億ウォン)」において、ゲームがどのような優先順位にあるのか言及すらない。「K-カルチャー300兆ウォン時代」を掲げながら、その主役であるゲームが政策の優先順位から押し出されている現状に、業界関係者は「規制は厳しいが、支援は不透明だ」と声を荒らげている。
■ 「ゲームアカウント」新設を拒む政府、その理由は「収益性」?
業界は以前から、映画のように独立した「ゲームアカウント」の新設を求めてきた。しかし、文体部は「ゲームは収益性が低い」という懸念や、「既存の文化アカウントで対応可能」という理由でこれを拒否している。 これに対し、中小・インディーデベロッパーからは「映画ファンドも収益性が保証されているわけではないのに、ゲームにだけ二重基準を適用している」「民間投資が難しい中小企業を助けるのが政策ファンドの役割ではないか」という反論が相次いでいる。
■ インディーゲームの快進撃は「民間」の力
皮肉なことに、近年グローバル市場で成功を収めた韓国インディーゲーム(『SANABI(サンナビ)』『Skul: The Hero Slayer』『シェイプ・オブ・ドリームス』など)の多くは、政府の直接的な支援ではなく、民間のパブリッシャー(ネオウィ즈等)の発掘と投資によって成長してきた。 彼らの成功は、韓国インディーゲームの潜在能力を証明したが、依然として多くの開発者が資金難で夢を諦めている。
■ 結論:言葉ではなく実行を
「K-インディーゲーム」のグローバル競争力はすでに検証済みだ。今、政府に求められているのは、空虚なスローガンではなく、中小・インディーデベロッパーが初期開発資金を安定的に確保できる**具体的かつ独立した支援体系(ゲームアカウント)**の構築だ。