『MOTHER』や『マリオ&ルイージRPG』のDNAを継承しつつ、現代社会の生きづらさをユーモアで包み込んだ珠玉の一作。
2026年 2月 7日 | インディーゲームドットコム 編集部
2月5日、Steamにてリリースされた**『Hermit and Pig』**が、RPG Fan(95点)やAV Club(91点)といった主要メディアから異例の高得点を獲得し、大きな注目を集めている。本作は、対人関係に強い不安を感じる世捨て人の老人「ハーミット(Hermit)」と、相棒の「豚」が、伝説の巨大キノコを求めて不気味な企業の陰謀に立ち向かうターン制アドベンチャーRPGだ。
■ 1. 「対話」がバトルに? 社会不安を再現した独自システム
本作の最もユニークな点は、主人公が抱える「社会不安」をゲームの根幹メカニズムに落とし込んでいることだ。
- 気まずさダメージ: 村人との会話は、あたかも戦闘のように進行する。不適切な選択肢を選んでしまうと、ハーミットは「恥ずかしさ」によるダメージを受け、HP(正気度)が削られてしまうのだ。
- 内向的な人の戦い: 敵対的な野生動物や怪しげな企業の工作員との戦闘だけでなく、一見普通の「世間話」すらも、彼にとっては命がけの試練となる。
■ 2. タイミングとコンボで魅せるタクティカル・バトル
戦闘システムは、日本の名作**『MOTHER(Earthbound)』や『マリオ&ルイージRPG』**シリーズからインスパイアされている。
- コマンド入力: 格闘ゲームのようなボタンの組み合わせ入力により、パンチ、キック、踏みつけといった多彩な攻撃を繰り出す。
- 制限時間の緊張感: ターン制でありながら各行動には制限時間があり、のんびりとはしていられない。
- 高いアクセシビリティ: 難易度調整やタイマーの無効化、ストーリー集中モードなど、ゲーム初心者からコアゲーマーまで楽しめる配慮が徹底されている。
■ 3. 20年来の親友コンビが作り上げた「手作り」の温もり
開発元の Heavy Lunch Studio は、幼馴染のメイソン・ディッカーソン(イラストレーター)とネイサン・ケネディ(ソフトウェア開発者)の二人によって設立された。
- 職人芸の結集: ビジュアル、コード、音楽、シナリオのすべてを二人だけで完結させている。
- 独自の美学: 手描きのような温かみのあるピクセルアートと、シロフォンの音色が印象的なサウンドトラックが、少し奇妙で切ない世界観を完璧に彩っている。
📋 『Hermit and Pig』作品情報
| 項目 | 内容 |
| デベロッパー | Heavy Lunch Studio (アメリカ) |
| プラットフォーム | PC (Steam) |
| ジャンル | ストーリー重視 ターン制RPG |
| プレイ時間 | 約 6〜8時間 (濃密な体験) |
| 主なテーマ | 社会不安、反資本主義、コミュニティの力 |
| 評価(メタスコア級) | 90〜95点(海外主要メディア平均) |
💡 記事のポイント
- 感情の擬人化: 「恥ずかしい」という感情を物理的なダメージとして扱うことで、プレイヤーに主人公の苦悩を直感的に理解させる。
- 資本主義への風刺: 地元の工場が謎の企業に乗っ取られるという背景を通じ、コミュニティの崩壊と再生を鋭く描く。
- 心地よい短編: 10時間以内にクリアできるボリュームながら、クリア後も心に深く残る読後感がある。
「巨大なキノコを見つけるより、隣人に挨拶する方が難しい。」
そんなハーミットの小さな(しかし彼にとっては巨大な)勇気に、あなたも寄り添ってみませんか?『Hermit and Pig』は現在、Steamおよび公式ホームページにて絶賛配信中です。
スチームショップページ:
https://store.steampowered.com/app/2408350/Hermit_and_Pig/







