赤い惑星でジャガイモを育て、ピクルスを漬ける22世紀。個性豊かなロボットたちと共に、火星に「コミュニティ」を取り戻す。
■ 1. 東欧の民族情緒で再解釈された「22世紀の火星」
本作の舞台は22世紀の火星です。 プレイヤーは荒涼とした赤い惑星の真っ只中で、祖母ソフィアの夢が詰まった住処を建設することになります。
- スラブSFの美学: 冷たいSF設定の代わりに、彩色された木造建築や温室で育つイチゴ、棚に並ぶピクルスの瓶など、東欧の農村特有の温かい情緒が前面に押し出されています。
- リアルな地質データ: ビジュアルは『Atomic Heart』などを連想させるスラブSFを基調としつつ、NASA/JPL-Caltechの実際の火星探査データを参考に地形が構築されています。
- 癒やしのサウンド: ロボットが動く活気ある機械音と、温かな民族音楽が調和し、独特の安らぎを与えます。
■ 2. ベルトコンベアの代わりに「ロボット」が働く自動化
『AGRONOM』が他の自動化ゲームと最も異なる点は、その自動化の構造にあります。
- 個性的な助手たち: 無機質なベルトコンベアの代わりに、プレイヤーの相棒となるロボット「ラスティ(Rusty)」を中心に、建設専門の「Builder」や運搬特化の「Loader」など、役割の異なるロボットたちが生産チェーンを構成します。
- 相互作用の楽しさ: ロボットたちは単なるユニットではなく、充電が必要で、プレイヤーとのインタラクションも可能な「存在」として描写されています。
■ 3. 孤独ではない火星:隣人と歩む開拓地
本作は単なる工場運営に留まりません。 マカールおじさん(Uncle Makar)の家族や隣人たちが火星へ移住してくることで、一つの「共同体」が形成されていきます。
- 村の運営要素: 住民のクエストを完遂して設計図を獲得したり、隣人と物資を交換したりと、地球の田舎町のような居心地の良いコミュニティを火星に具現化することが目標です。
- 隠されたミステリー: 「AgroNova」社の野望や、住民たちが地球を離れた本当の理由など、物語の裏側に潜む謎もゲームの随所に散りばめられています。
📋 『AGRONOM(アグロノム)』作品スペック
| 項目 | 内容 |
| デベロッパー | MindEdges (ロシア・カザン) |
| パブリッシャー | Skystone Games (David Brevik共同設立) |
| ジャンル | 自動化農場シミュレーション / ベースビルディング |
| プラットフォーム | PC (Steam) |
| アートスタイル | 3D / スラブSF (Atomic Heart, Breathedgeの影響) |
| 主要要素 | 個性的な4種以上のロボット、12種以上の作物、コミュニティクエスト |
| 公式サイト | Steam ウィッシュリスト受付中 |
💡 編集部の視点:2026年、自動化は「家族」の物語へ
ハードコアな生産ライン構築の楽しさに、家族や隣人との「暮らし」というコジー(Cozy)な感性を加えた本作。 「火星で生き残る」のではなく「火星で生活を営む」というアプローチは、自動化ゲームのファンだけでなく、癒やしを求めるプレイヤーの心も掴むはずです。







