1980年代の石炭火力発電所、その制御室で繰り広げられる「孤独な死闘」。『Papers, Please』にインスパイアされた、緊張感溢れる管理シミュレーション。
■ 1. 緑色のCRT端末が支配する「1980年代」の制御室
『COALCOM: Power Station』は、1980年代の石炭火力発電所「リバーサイド」の制御室オペレーターの一日を再現したレトロ管理ゲームです。
- ビジュアル: 画面を構成するのは、1980年代特有の緑色に発光するCRT端末のテキストと計器、ターミナルコマンドのみです。
- ミニマルの極致: 派手なUIやマウス操作を一切排除し、キーボード入力のみで操作を行うことで、当時の古い端末を扱っているかのような没入感と、実際のオペレーターが感じる圧迫感を再現しています。
- 聴覚的緊張感: ボタンのクリック音や、異常発生時に鳴り響く執拗な警告音が、ここは「癒やし」とは無縁の現場であることを強く物語っています。
■ 2. 現場の「運営プレッシャー」をシステム化
開発者の Matos 氏は、本作の主要なインスピレーションとして『Papers, Please』を挙げています。プレイヤーは単なるエンジニアではなく、巨大な組織の下で常に評価され、プレッシャーにさらされる「運用者」として振る舞わなければなりません。
- 有機的な連動: ボイラーの圧力、ドラム水位、石炭の供給、冷却システムなどはすべて密接に連動しています。一つの数値を調整すれば、他の複数の設備に影響が及ぶため、不用意な対応はシステム全体の連鎖的な崩壊を招きます。
- 現場のリアリズム: 電力業界で20年以上、需給予測や発電スケジューリングに携わってきた開発者の実体験が、システム構築の基盤となっています。
■ 3. キャリアを懸けた「10交代」のキャンペーン
ゲームは段階的に難易度が上がる10回の勤務(交代)で構成されるキャンペーンモードを軸にしています。
- 設備の状態維持: 交代を挟んでも設備の消耗状態が蓄積される「永久耐久度システム」を採用しています。第5交代からは、獲得したポイントで設備を復旧させるメンテナンス要素も加わります。
- シビアな評価: 系統運用者(TSO)の遵守率、燃料効率、設備の管理状態などに基づき、AからFまでの等級でパフォーマンスが評価されます。
■ 編集部の視点:技術者の「意地」が結実した10年
開発者の Pedro Matos 氏は、14歳の頃に「ZX Spectrum 48K」に触れてゲーム開発の夢を抱きました。しかし、電力業界の現場で感じる「独特の緊張感」を正しく表現したゲームがないことに気づき、このプロジェクトを独力でスタートさせたといいます。10年という歳月は、単なる趣味の枠を超え、一つの専門職に対する深い敬意とリアリズムを追求するために必要な時間だったのでしょう。
📋 『COALCOM: Power Station』作品スペック
| 項目 | 内容 |
| デベロッパー | Pedro Matos (リスボン、ポルトガル) |
| ジャンル | レトロ管理ゲーム / 職業シミュレーター |
| リリース日 | 2026年 5월 12일 |
| プラットフォーム | PC (Steam) |
| 操作方式 | キーボード専用 (マウス非対応) |
| コンテンツ | 10交代キャンペーン、21種の故障、コンティニュアスモード |
| 評価基準 | TSO遵守率、燃料効率、設備管理 (A~F評価) |
| スチームページ | ショートカット |





