独裁者への復讐を誓った女と、古代の影の精霊。スキルを使うほど「腐敗」する魂。物理学者と看護師という異色のコンビが贈る、静寂の死闘。
『Nemorsys』は、独裁者ムラブ王(King Murab)に処刑された女性カエララ(Kaelara)が、古代の影の精霊「ネモシス」と契約して蘇り、復讐を果たす物語を描く。
■ 1. 物理学的な「視線」と「光源」のステルス
本作のステルスシステムは、単なる「見つかる・見つからない」の二択ではない。
- 光学的リアリズム: 敵の視界角、距離、そして周囲の明るさ(ルクス)が複雑に絡み合う。リアルタイムの「フォグ・オブ・ウォー(視界の霧)」が、一歩先の闇さえも予測不能なものに変える。
- 環境の武器化: 光源を破壊して暗闇を作ったり、古代のトラップへ敵を誘い込んだり。直接的な戦闘を避け、影の中でパズルを解くように状況を支配する知略が求められる。
■ 2. 力を得る代償――「腐敗(Corruption)」システム
カエララは強力な影の能力を行使できるが、それには残酷な代償が伴う。
- 人間性の喪失: 影の力で敵を屠るほど、彼女の魂は「腐敗」に染まっていく。腐敗が進めば強力な闇のスキルが解放されるが、逆に生存に不可欠な「光の魔法」が使えなくなるというジレンマが発生する。
- 浄化の光: 彼女が持つ5つの光の呪文は、敵を浄化し、自らの腐敗を抑えるために存在する。闇に堕ちて無双するか、光を保って慎重に進むか。そのバランスが結末(マルチエンディング)を左右する。
■ 3. 異色の2人組が創り出す、緻密な世界観
開発の Chaolys は、非常にユニークな背景を持つ2人で構成されている。
- 技術と物語の融合: リードプログラマーの Hugo 氏は工学物理学を専攻しており、その知識が精密な光のシミュレーションに活かされている。一方、デザイン担当の Sébastien 氏はファンタジー作家であり、現役の看護師でもある。彼の死生観や物語構築のスキルが、本作の重厚なナラティブを支えている。
- クラフトマンシップ: 音声や一部のポートレートにはAIツールを補助的に活用しているが、アニメーションや世界設計、キャラクターデザインはすべて自らの手作業で構築されており、インディーらしい作家性が光る。
「影は味方だが、友ではない。……復讐を終えた時、あなたの心に光は残っているだろうか?」
■ 編集部の視点:2026年、ステルスは「物理」へと回帰する
本作の魅力は、物理学的な光源操作と、RPG的な「魂の腐敗」という概念の融合にあります。一度発覚すれば即死に繋がりかねない緊張感は、往年の『Thief』や『Tenchu(天誅)』を彷彿とさせつつ、UE5時代の最新の視覚効果でアップデートされています。30分から2時間という、ボリューム感のあるデモ版で、その「死の静寂」をぜひ体験してみてください。
📋 『Nemorsys(ネモシス)』作品スペック
| 項目 | 内容 |
| デベロッパー | Chaolys (カナダ / 2人チーム) |
| パブリッシャー | indie.io |
| ジャンル | ステルスアクションRPG / ダークファンタジー |
| リリース予定 | 近日公開 (Coming soon) |
| プラットフォーム | PC (Steam) |
| 核心要素 | 光源ベースの潜入、腐敗システム、マルチエンディング、30言語対応 |
| デモ版 | 無料配信中 (レベル3の状態から開始可能) |
| Steamページ | 影となりて復讐を果たす |





