PC Gamer Showcase 2024で初披露…ポーランドのインディースタジオCanCanCanAManのデビュー作独創的な2.5Dアートと逆RPG型都市経営…『Black & White 2』へのノスタルジアから生まれたインディー新作初期は「アートとヒーローシステムは好評」も、バランス・バグ関連のコミュニティフィードバックが活発に
あなたは世界を救う英雄ではない。代わりに、英雄たちの装備代と生活費を肩代わりするスポンサーだ。ポーランド・ワルシャワ拠点のインディースタジオCanCanCanAManが開発するファンタジー都市経営・逆RPG『Gold Gold Adventure Gold(ゴールド・ゴールド・アドベンチャー・ゴールド)』が、9か月間にわたるアーリーアクセスを経て、去る5月16日にSteamで正式リリースされた。
2024年のPC Gamer Showcaseで初公開された本作は、幼少期に『Black & White 2』を愛した一人のポーランド人開発者の「精神的続編を作りたい」という夢から出発した。その後、国際色豊かなインディー開発者陣が合流し、独創的な都市経営・RTSスタイルのゲームへと発展していった。
2Dと3Dが出会う独特な2.5Dビジュアル――SuperMagFest最優秀アート受賞
2026年1月に北米のゲーム・サブカルチャーイベントSuperMagFestで最優秀アート賞を受賞した『Gold Gold Adventure Gold』のビジュアルの核は、2Dスプライトと3Dマップデザインを融合させた独自の2.5Dアートスタイルにある。モンスターが蠢くダンジョンの周辺に成長していくファンタジー都市が、鮮やかな色彩と個性的なキャラクターデザインで描き出されている。
コミュニティの反応においても、ビジュアル評価は総じて好意的だ。肯定・否定どちらのレビューを問わず「アートの方向性とヒーローキャラのデザインが優れている」という評価が一貫して繰り返されており、本作のビジュアルアイデンティティは最も際立った強みとして確固たる位置を占めている。
耳に残るテーマ音楽も、本作の個性を強化する核心要素のひとつだ。冒険者たちがダンジョンへ旅立ち、戦利品を抱えて街へ帰還する都市の日常が、軽快な音楽と調和し、本作独特のユーモラスなファンタジー感性を完成させている。
英雄を「操作」するのではなく「雇う」――逆RPG型都市経営という新たな視座
『Gold Gold Adventure Gold』の核心は、プレイヤーが直接英雄を操作しないという点にある。プレイヤーはモンスターに囲まれた土地に都市を建設し、名声と財宝を求めて集まってくる冒険者たちにクエストを発注する管理者としての役割を担う。
ファンタジー村を建設し、英雄を募集し、クエストを与え、神獣(Godbeast)を育て、強力な魔法を行使しながら、ゴールド一枚一枚と影響力を拡張していくという構造だ。
都市建設のほかにも、英雄の募集、強力な魔法の使用、神獣(Godbeast)の育成要素などが用意されている。とりわけNPCたちが自らパーティを組んだり、建物に投資したり、互いにクエストをやり取りしたりする自律行動システムは、世界に生きた躍動感を与えている。自ら育てた神獣が強大な戦士へと成長していく育成システムもまた、大きな魅力のひとつだ。
アーリーアクセス9か月で5回の大型アップデート――「征服モード」も追加
2025年7月のアーリーアクセス開始以降、開発チームは約9か月のあいだに5回の大規模なコンテンツアップデートを行い、新キャラクターや敵、建物、UI改善などを追加してきた。さらに、従来の生存中心プレイとは異なる「征服モード」も導入された。征服モードは、さまざまな地域での小規模ミッションをこなしながらマップ全体を制圧していく方式であり、ゲームプレイの幅を広げたと評価されている。
1.0正式版では、大型ボス戦、新たな神獣、秘匿のスペシャルミッション、新規敵キャラクターや新メニューシステムなどが追加された。開発陣は今回のバージョンを「終わりではなく、新たな始まり」と位置付け、今後も継続的なアップデートに取り組む意向を示している。
「アートは秀逸だが、バランスとバグは課題」――コミュニティで分かれる評価
リリース初期のコミュニティの反応は、好評と物足りなさが同居している。多くのユーザーは独特なアートスタイルとヒーロー中心のシステムを高く評価する一方で、バランス調整の問題やバグに関する指摘もまた継続的に寄せられている。一部ユーザーからは「完全に作り込まれていない状態での1.0リリースが繰り返される業界の流れに疲弊を感じる」という声も上がっている。
一方で海外メディアは、開発チームの継続的なサポート姿勢に注目している。とりわけアーリーアクセス期間中に実施された5回の大型アップデートは、コミュニティのフィードバックを積極的に反映しようとする開発陣の姿勢を示す事例として評価されている。
『Black & White 2』を夢見たポーランド人開発者の夢から始まったプロジェクト
CanCanCanAManの出発点はシンプルだった。『Black & White 2』のようなゲームに再び出会いたいと願った、一人のポーランド人開発者の幼少期の思い出である。その個人的な熱望は、複数の国のインディー開発者が集うチームプロジェクトへと拡張され、ついには『Gold Gold Adventure Gold』という独特な作品として結実した。
スタジオは自らを「コンピューターモニターのブルーライトのもとで丹精込めて育てられた、新鮮なゲーム開発チーム」と紹介している。製品パッケージの注意書きをパロディしたかのような「情熱的なコミュニティと活気あふれる創造性に満ちた、涼しく乾燥した場所で保管してください」というウィットに富んだ一文は、CanCanCanAManが追求するユーモアセンスと、コミュニティ中心の開発哲学を自然に表現した一節として読み取れる。
『Gold Gold Adventure Gold』作品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開発元 / パブリッシャー | CanCanCanAMan |
| ジャンル | 逆RPGファンタジー都市経営 / コロニーシミュレーション / 戦略 |
| 対応プラットフォーム | PC(Steam)/ Steam Deck対応 |
| リリース日 | 2025年7月(アーリーアクセス) → 2026年5月15日(1.0正式リリース) |
| 価格 | 通常価格(5月29日まで40%オフセール適用中) |
| アートスタイル | 2.5D(2Dスプライト + 3Dマップデザイン) |
| 受賞歴 | SuperMagFest 2026 最優秀アート賞 |
| 公開履歴 | 2024年 PC Gamer Showcaseにて公開 |
| アーリーアクセスでのアップデート | 大規模アップデート5回(新キャラ・敵・建物・征服モードなど) |
| 主要キーワード | 逆RPG、都市経営、ゴールド、冒険者、神獣、2.5D、ファンタジー戦略 |
| 公式チャンネル | Discord・X(@CanCanCanAMan)・YouTube |
| Steamページ | ショートカット |









