本誌が8月5日に発表記事を報じた韓国の1人開発スタジオindigoblue Studio(インディゴブルー・スタジオ)による公共機関潜入取材シミュレーション『Bureau of Hero Affairs(영웅관리청)』の無料デモが、9月29日にSteamで電撃公開された。デモは約30〜40分のボリュームで、正式リリース前にゲームの核心的な雰囲気とメカニクスを先行体験できる。正式版は2027年第1四半期のリリースを予定している。
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英雄管理庁に新入職員として潜入、20年前の惨事の真相を追う記者
『Bureau of Hero Affairs』は2010年代の韓国を舞台にした2Dグラフィックベースのポイント&クリック・ストーリー中心ゲームだ。プレイヤーは低所得地域で起きた正体不明の爆発事故と、それを巡って20年間隠蔽されてきた事件についての内部告発情報を受け取る。
真相を追うため、プレイヤーは強化人(超能力者)の管理と派遣を担当する国家機関「英雄管理庁」の運営に、新入職員として偽装潜入する。
ゲームは古いWindows OS環境をモチーフにしたインターフェースの中で書類を処理し、社内イントラネットとターミナルを調査して隠された記録を探すというアナログ的な捜査の楽しさを前面に押し出している。

昼は徹底した書類業務、退勤後は秘密の社内網捜査
ゲームは昼と夜の二重生活に厳格に分かれている。勤務時間中は外部から届く派遣要請書をマニュアルと照合して承認または差し戻さなければならない。業務ミスは即座に解雇につながりうるため、担当する行政業務を丁寧にこなす緊張感を提供する。
特に名簿に載った英雄たちはそれぞれ切ない事情を抱えており、プレイヤーは彼らの要請を受け入れるか、冷徹に規定に従うか、絶えず葛藤しながら判断することになる。
退勤後、本格的な捜査が始まる。社内データベースに深く隠された真実の断片を集め、20年前の惨事の真相を再構成しなければならない。調査を通じて明らかにした真実を世に暴露するか、自らの保身のために沈黙するかは完全にプレイヤーの選択にかかっている。
Steamストアページによれば、真実を完全に見て見ぬふりをして機関の業務に忠実な公務員として生きるプレイスタイルも可能だという。
古い事務環境を再現した2Dグラフィックスと生成AIの透明な活用
Steamに登録されたタグには「2D」「ディストピア」「捜査」「探偵」「モダン」などがあり、過去の武骨なOSインターフェースを完璧に再現してディストピア的な陰謀論の雰囲気を視覚的に最大化している。
開発社はSteamページを通じて生成AIの使用内訳を透明に公開している点が目を引く。一部の画像とイラストの草案を企画する段階でAIを活用し、最終的な成果物は開発者自らが直接検討し細部を修正した上でゲームに反映したという説明だ。
PCの最小動作環境はIntel Core i3-4340 / RAM 4GB / Intel HD Graphics 4400水準で、推奨環境はIntel Core i5-8400 / RAM 6GB / GeForce GTX 1050と最適化がよく施されており、一般的な事務用PCでも問題なく動作する。必要ストレージ容量は約2GBだ。

『SPLIT BULLET』を手がけた1人開発の職人の新作——グローバルユーザーの反応に注目
indigoblue Studioは、韓国国内で独創的なゲーム性で注目された『SPLIT BULLET(スプリット・ブレット)』と『ASCENXION(アセンシオン)』を制作したキム・ヘギョム開発者による1人スタジオだ。
キム代表は現在、国内の様々なインディーゲームのサウンドデザイナー兼作曲家としても活発に参加しており、詳細な情報は明らかにされていないもののゲーム内のサウンドクオリティへの期待も高まっている。
記事執筆時点でデモが公開されたばかりのため、ユーザーの評価はこれから始まる段階だ。今回の無料デモ配布を皮切りに、グローバルインディーゲームファンからの本格的なフィードバックが集まっていくとみられる。
編集部コメント
8月5日の発表記事で紹介した「スーパーヒーロー管理局で書類を審査しながら20年前の陰謀を追う」という骨格は、今回のデモ公開を経てより具体的な輪郭を見せた。「真実を完全に見て見ぬふりする」というプレイスタイルまで許容する設計は、単なる善悪二元論を超えて、行政という制度の中で個人がどこまで倫理的な選択をできるかという問いをプレイヤーに委ねている。
生成AIの活用内訳を透明に開示する姿勢は、ディストピアという題材を扱う作品としての誠実さの表れとしても読める。『SPLIT BULLET』で独創的なゲーム性を示してきたキム・ヘギョム氏が、サウンドデザイナー兼作曲家としての経験も活かしたこの新作が、2027年Q1の正式リリースに向けてどう評価を積み上げていくか注目したい。まずは無料デモから試してみる価値がある。


