「治療か、それとも見世物か」。視聴者の視線を感じながら、歪んだ記憶の家を探索するイマーシブ・ホラー。

2026年 2月 7日 | インディーゲームドットコム 編集部

1人開発者のYaroslav氏は、開発中の新作心理ホラー『WHISMIE』のSteamストアページを公開した。本作は『House』や『Undertale』、『Fran Bow』といった名作インディーゲームにインスパイアされており、独自の「ライブ配信」というメタ的な要素を組み込んだ意欲作だ。

■ 1. 苦痛をスペクタクルに変える番組「WHISMIE LIVE」

本作の舞台は、人間の苦痛を数百万人の視聴者のためのエンターテインメントへと変換する、革新的な社会リハビリプログラム「WHISMIE LIVE」の中だ。 主人公の**エミリー(Emily)**は、このプログラムの参加者として神経装置に接続され、AIが生成した仮想世界――彼女自身の恐怖や記憶、罪悪感が反映された「子供時代の家」へと送り込まれる。

プレイヤーは、プログラムのキュレーター(監視役)の指示の下、エミリーの過去を再体験していく。最初は穏やかな記憶から始まるが、次第にそれは愛と恐怖が入り混じる歪んだビジョンへと変貌していく。これは真の「治療」なのか、それとも残酷な「ショー」の一部なのか。その答えを探るのがプレイヤーの目的だ。

■ 2. 「家」が生きている。タイムループとログライクの融合

『WHISMIE』のゲームプレイの核心は、リアルタイムで進行するタイムループにある。

  • 自律する環境: プレイヤーが立ち止まっていても、時間は刻々と流れ、家は独自に進化し、形を変えていく。
  • ログライクな物語: プレイするたびに異なるイベント、ランダムな電話、会話が発生。ループを繰り返すことで、エミリーの物語の断片が徐々に組み合わさっていく。
  • 高い自由度: パズルの解法は一つではない。アイテムを動かし、カーテンを開け、環境に干渉する「イマーシブ・シム(没入型シミュレーション)」的なアプローチが、複数のクリア経路を生み出す。

「数百万人があなたのすべてを見守っている」という設定が、独特の緊張感を演出する。

■ 3. ジャンプスケアに頼らない「蓄積する恐怖」

本作は、突然の大きな音で驚かせる「ジャンプスケア」よりも、じわじわと積み上がる心理的な不安感を重視している。

番組が進むにつれ、家の中の音、インテリアの細部、さらには住人たちの行動までもが狂い始め、現実と幻想の境界が曖昧になっていく。エミリーの感情状態に反応して変化する世界は、まさに「生きている家」そのものだ。


『WHISMIE』作品情報

項目内容
デベロッパーYaroslav (個人開発)
ジャンル心理的ホラー / パズルアドベンチャー
主な特徴タイムループ、ログライク要素、マルチエンディング
対応言語日本語、韓国語、英語など計29言語
プラットフォームPC (Steam)
リリース時期Coming Soon (近日デモ版公開予定)

記事のポイント

  • メタ的な設定: 「視聴者のコメント」や「番組の演出」がプレイヤーの心理に直接揺さぶりをかける。
  • 深いストーリー性: プレイヤーの選択と死が、放送のフィナーレを形作っていく。
  • 多言語展開: インディー作品としては異例の29言語に対応。日本の大手メディアでも既に紹介され、注目を集めている。

「あなたの苦しみは、誰かの娯楽になる」

1人開発ならではの鋭い感性が光る本作。現在、プレイ可能なデモ版の準備が進められているとのことです。気になる方は、ぜひSteamのウィッシュリストに登録して、続報を待ちましょう。

開発チームは現在プレイ可能なデモ版を製作、まもなく公開する予定だ。正式発売日は「Coming Soon」と表示されており、今後公開される予定だ。

スチームショップページ:
https://store.steampowered.com/app/3401710/WHISMIE/

Editorial Team

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