全南情報文化産業振興院(院長:イ・イニョン)は31日、2025年の「全南地域基盤ゲーム産業育成事業」において、売上、雇用、グローバル進出の全指標で目標を大きく上回る成果を収めたと発表した。コロナ禍以降の停滞期を脱し、地域のゲームエコシステムが本格的な成長期に入った格好だ。

■ 目標達成率180.7%、雇用創出も好調

全南グローバルゲームセンターの集計によると、2025年の支援対象となった地域ゲーム企業の総売上高は**189億7,000万ウォン(約20億円)**に達した。これは当初目標の105億ウォンに対し、**180.7%**という驚異的な達成率である。

雇用面でも144名の新規採用を記録し、目標(100名)を44%上回った。若年層の雇用創出において、ゲーム産業が新たな原動力として定着しつつあることを示している。

■ 日本・東南アジア市場への進出が加速

今回の躍進の背景には、積極的なグローバル戦略がある。同センターは今年、**東京ゲームショウ(TGS)**やタイゲームショウへの出展支援、グローバルIRデモデイの開催を通じて海外販路を拡大。その結果、計5件の輸出契約が成立した。

  • 主な成功事例:
    • New Salt(株式会社ニューソルト): カジュアルRPG『スピンヒーロー』がタイのパブリッシャーと東南アジア進出契約を締結。
    • Superflux(株式会社スーパーフラックス): ブロックチェーン基盤のコンテンツで米国企業と大型契約を締結。

■ AI・Unity教育を通じた人材育成の好循環

また、最新トレンドを反映した人材育成も功を奏している。Unityや生成AIを活用した開発教育課程を通じて140名の修了生を輩出し、その一部は地域企業への就職や新規創業へと繋がった。「教育→プロジェクト→創業→事業化」という全周期の支援構造が、地方の課題である人材不足の緩和に寄与したと評価されている。

■ 2026年は欧米市場への拡大を目指す

振興院のイ・イニョン院長は、「今年の成果は単なる数字以上の意味を持つ。地域のゲーム企業が自生力を備え、世界へ羽ばたく土台が整った転換点だ」と述べた。

振興院は2026年、支援規模をさらに拡大し、メタバースやAI基盤のコンテンツ制作支援を強化する方針。また、進出対象地域を欧州や北米へと広げ、市場の多角化を推進していく計画だ。


ニュースのポイント(日本語解説)

  • 全南(チョンナム): 韓国南西部に位置する地域。ソウル周辺(首都圏)に集中しがちなゲーム産業を地方へ分散させるモデルケースとして注目されています。
  • 目標の大幅超過: 目標比180%という数字は、地方自治体の支援事業としては極めて異例の成功例と言えます。
  • TGS(東京ゲームショウ)の活用: 日本の市場を重要視しており、実際に日本のイベント参加が成果に直結している点が特徴です。

全南地域の企業が日本のパブリッシャーと協力する機会も増えそうですね。特定の企業やゲームタイトルについてより詳細な情報が必要であれば、続けてお知らせください!

인디게임닷컴 편집부

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