バルブが1月4日(現地時間)「2025スチームアワード(The Steam Awards 2025)」受賞作を公式発表した。今回の授賞式は100%スチーム利用者の投票で行われ、12月18日から1月3日まで最終投票が行われた。

Valveは1月4日(現地時間)、全世界のユーザー投票によって選出される**「2025 スチームアワード(The Steam Awards 2025)」**の最終結果を発表した。今回の授賞式では、並み居る大作を抑え、インディーゲームが主要部門を独占するという異例の結果となった。

■ 『Hollow Knight: Silksong』が最高栄誉のGOTYを受賞

最も注目すべきは、オーストラリアの3人組スタジオ「Team Cherry」が開発したメトロイドヴァニアの金字塔、**『Hollow Knight: Silksong(ホロウナイト:シルクソング)』が最高賞である「ゲーム・オブ・ザ・イヤー(GOTY)」**に輝いたことだ。

『Silksong』はGOTYに加え、**「不得意な最高のゲーム(Best Game You Suck At)」**賞も同時に受賞。圧倒的な没入感、洗練されたキャラクターデザイン、そして中毒性の高い難易度が、長年待ちわびたファンの期待に完璧に応えた形となった。

インディーゲームの躍進が目立つ授賞式

2025スチームアワードで最も興味深いのは、大型AAAタイトルよりインディーゲームが圧倒的に多くの賞を受賞したということだ。前年度と比較した時、クラシックAAAタイトルがほとんどなかったという点が注目されている。

ベストスチームデッキゲーム (Best Game on Steam Deck)Hades 2 (Hades 2)

独立開発会社スーパージャイアントゲームズのログライクアクションゲーム「ハーデス2」がこの部門を受賞した。 2025年のスチームで最も高い評価を受けたゲームの一つで、95~96%の圧倒的に肯定的な評価を記録している。ポータブル機器でも完璧に楽しめる最適化でスチームデッキユーザーの愛を受けた。

一緒にいればもっと面白い (Better With Friends) –ピーク (PEAK)

オンラインマルチプレイゲーム「ピーク」が受賞し、2025年を通してゲーマーを捕らえた協同プレイの魅力を立証した。友達と一緒に楽しむために最適化されたゲーム性の高い評価を受けた。

気軽に楽しむゲーム (Sit Back and Relax) – アルブイデア昔? (RV There Yet?)

カジュアルなマルチプレイ体験を提供する「アルブイデア昔?」がこの部門を受賞した。快適で楽しいゲームプレイで気軽に楽しめるゲームの定数を見せた。

VR 今年のゲーム (VR Game of the Year) – ザ ミッドナイトウォーク (The Midnight Walk)

現実模倣を超えて仮想現実の境界を拡張した「ザ・ミッドナイトウォーク」がVR部門を受賞した。ユニークなVR体験でプレイヤーに深い印象を残した。

圧倒的なストーリーを誇るゲーム (Outstanding Story-Rich Game) –ディスパッチ (Dispatch)

叙事詩中心のゲームプレイでゲーマーたちを魅了した「ディスパッチ」がストーリー部門を受賞した。深みのある物語と没入感のあるストーリーテリングが好評を博した。

AAAタイトルも存在感を誇示

インディーゲームの躍進の中でも一部の大作タイトルたちは依然として強力な存在感を表わした。

優れたビジュアルスタイル (Outstanding Visual Style) – サイレントヒル f (Silent Hill f)

視覚的完成度で高い評価を受けた「サイレントヒルf」がビジュアルスタイル部門を受賞した。

ベストサウンドトラック (Best Soundtrack) –クレル・オプスキル: 33 遠征隊 (Clair Obscur: Expedition 33)

2025ゲームアワードで9部門を席巻して話題を集めた「クレル・オプスキル:33遠征隊」がスチームアワードではサウンドトラック部門を受賞した。数ヶ月が過ぎた今までもプレイヤーの記憶に残る豊かで美しい音楽と認められた。

母の恵み (Labor of Love) –バルダースゲート3 (Baldur’s Gate 3)

2023年に発売されたラリアンスタジオのCRPG「バルダースゲート3」がこの部門を受賞した。継続的なアップデートやスチームデッキネイティブバージョンのリリースなど、コミュニティへの献身的なサポートが高く評価された。

■ インディーゲームの躍進が目立つ各部門

2025年のスチームアワードにおいて驚くべきは、AAAタイトルよりもインディーゲームが圧倒的に多くの支持を集めた点だ。

  • 「最優秀スチームデックゲーム」:『Hades II』 Supergiant Gamesの新作が、スチームデック(Steam Deck)での完璧な最適化と圧倒的な評価(95%以上の肯定的評価)により受賞。
  • 「フレンドと遊ぶとさらに楽しい」:『PEAK』 2025年を通じて協力プレイの醍醐味を伝えた本作が、マルチプレイヤー部門を制した。
  • 「圧倒的な物語」:『Dispatch』 深いナラティブと没入感のあるストーリーテリングが、多くのゲーマーの涙を誘った。

■ AAAタイトルと韓国ゲームの存在感

インディー旋風の中でも、一部の大作タイトルがその牙城を守った。

  • 「優れたビジュアルスタイル」:『SILENT HILL f』 視覚的な完成度と独特の恐怖演出が高い評価を受けた。
  • 「愛の結晶(Labor of Love)」:『Baldur’s Gate 3』 2023年の発売以降も継続的なアップデートを続けるLarian Studiosの姿勢が、ユーザーからの絶大な信頼に繋がった。
  • 「最も革新的なゲームプレイ」:『ARC Raiders』 韓国のNexonが手掛ける本作が、抽出シューター(Extraction Shooter)というジャンルへの新しいアプローチを評価され、受賞を果たした。

■ インディーゲーム時代の到来

2025年の結果は、巨大資本によるマーケティングよりも、独創的なゲーム性とコミュニティとの真摯な対話が評価される時代になったことを証明している。Valveは受賞した各スタジオへ実物のトロフィーを発送する予定だ。

現在、Steamでは冬のセール(ウィンターセール)が開催されており、受賞作の多くを割引価格で購入することができる。

JAE CHUNG LIM

インディゲームドットコム編集長, 1990年代に「デジタルライフ」および「ゼウメディア」でゲーム専門記者としてキャリアを開始。その後、複数のマーケティング代理店、開発会社、パブリッシャーを経て、バンダイナムコグループにおいて10年以上にわたり、IPを活用したオンラインゲームおよびモバイルゲームの開発ならびにグローバル事業を主導してきたゲーム業界の専門家である。 現在は、国内外のインディーゲームに関するコンサルティングおよびメンタリングを行うとともに、数多くのコンテストや政府支援事業の専門審査委員として活動している。また、Indiegame.com を通じて、健全なゲーム文化の醸成およびスタートアップならびにインディーゲームの発展に尽力している。