チャイナジョイ・BIC・G-STARに「ソウル館」を造成。ブース費用から商談、FGTまで「ワンストップ」で提供。

2026年 4月 1日 | インディーゲームドットコム 編集部

グローバルゲーム市場がプラットフォームや大手パブリッシャーを中心に再編される中、中小デベロッパーが単独で海外に進出するハードルは年々高まっている。ソウル市はこうした現場の声に応え、個別の企業では負担が重い展示会参加費用やグローバルネットワークを「ソウル館」という形で共同支援する。

■ 1. 今年は3つの主要マーケットで「ソウル館」を運営

2026年度は、市場特性の異なる3つの国際的なゲームイベントでソウル館が運営される。

  • ChinaJoy(7月・上海): アジア圏、特に巨大な中国市場進出の足掛かりとして9社を支援。
  • BIC Festival(8月・釜山): グローバルなインディーネットワークの構築と、熱心なユーザーからのフィードバック収集を目的に6社を支援。
  • G-STAR(11月・釜山): 国内外の主要バイヤーが集結するB2B機会に焦点を当て、9社を支援。

■ 2. 展示だけではない「実質的な成果」へのこだわり

選定された企業には、ブースの賃借・設営、広報物の製作、通訳などのインフラ支援はもちろん、ビジネスを成功に導くための付加価値サービスが提供される。

  • B2B支援: グローバルパブリッシャーや有力バイヤーとの事前マッチング、専用商談スペースの提供。
  • B2C支援: 現地の一般ユーザーを対象とした試遊(FGT:Focus Group Test)の実施。反応データの分析やフィードバックレポートの提供により、市場競争力の検証を助ける。

■ 3. 昨年度は1社あたり平均400万ドルの商機を創出

この支援事業の実効性は、昨年の数字が証明している。2025年度の東京ゲームショウおよびG-STARでのソウル館運営では、参加18社で合計225件の商談が行われ、約7,700万ドル(約116億円)規模の成約推進額を記録した。

参加したWon and Oneのイ・ウォヌク代表は、「世界のインディー開発者と交流し、パブリッシャーから生きた市場情報を得られたことが最大の収穫だった」と語る。

「中小のアイデアが、ソウルの看板を背負って世界の舞台へ。ネットワークの限界を、行政の力で突破する。」


「2026 ゲームマーケット・ソウル館」募集概要

項目内容
主催ソウル特別市 / ソウル経済振興院 (SBA)
対象ソウル市内に所在するゲーム開発会社 (計24社前後)
対象イベントChinaJoy (上海), BIC (釜山), G-STAR (釜山)
主な支援内容ブース設営、ビジネスマッチング、通訳、ユーザーテスト報告書等
昨年度の成果成約推進額 約7,700万ドル (参加18社合計)
応募期間2026年 4月 1日 〜 4月 20日
申請方法ソウル経済振興院(SBA) 公式サイトにてオンライン申請
公式サイトsba.seoul.kr

編集部の視点:2026年、行政は「パブリッシャー」の役割を担う

かつての行政支援は「場所を貸すだけ」のものが多かったですが、今のソウル市の支援は、データ分析やバイヤーマッチングまで踏み込んだ「パブリッシング支援」に近い形に進化しています。特に中小企業にとって最も不足している「現地の生の情報」と「有力企業への接点」を提供してくれる本事業は、グローバル進出を夢見る開発者にとって、最も確実なステップアップの機会になるでしょう。

Editorial Team

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