名作『ファーランドタクティクス』の魂を継承。2026年Q2(第2四半期)発売に向け、Steamで体験版が絶賛配信中。

2026年 2月 9日 | インディーゲーム・ジャー널

韓国・論山(ノンサン)訓練所での過酷な3週間。多くの人にとってはただの苦い記憶かもしれませんが、二人の青年――ホン・ジョンヒョンとキム・ジュンハにとっては、人生を変える転換点となりました。当時、兵役特例企業で勤務していた二人は、訓練所で出会い、共通の情熱を見出しました。それは、かつての古典名작SRPG『ファーランドタクティクス(西風の狂詩曲など)』への熱烈な愛でした。

訓練の合間、退屈を紛らわすために紙を切ってユニットを作り、戦闘フィールドを描いて遊んでいた「紙のゲーム」。彼らが『論山タクティクス』と呼んでいたその遊びは、「いつか必ず本物のゲームとして作ろう」という固い約束へと変わりました。そして2022年1月、二人は安定した職を辞して Kniv Studio(クニブスタジオ) を設立。その約束が今、『STARDUST:ウィッシュ・オブ・ウィッチ』 という形で結実しようとしています。

■ 1. 「職人芸」が光るフルフレーム・ドットアニメーション

本作の最大の特徴は、最近のゲーム制作では非効率として避けられがちな「フルスプライト・アニメーション」です。 アニメーター出身のディレクター陣が率いる10名の開発チームは、すべてのフレームを丹念に手描きする手法を固守。シナリオイベントから必殺技のカットインまで、まるで一本のアニメーション映画をプレイしているかのような滑らかな没入感を提供します。

■ 2. ターン制の常識を覆す「コンボ&カウンター」

『STARDUST』は、古典的なSRPGの伝統を守りつつも、現代的なスリルを融合させています。

  • コンボシステム: スキル的中後、数秒の猶予時間内に追加コマンドを入力することで、派手な追撃を繰り出せます。
  • カウンターシステム: 相手のターンであっても、リソース(マナ)が残っていれば反撃や防御が可能。これにより、ターン制特有の「待ち時間」が緊張感あふれる攻防戦へと変わります。
  • マナ体系: ターンごとに蓄積されるマナを活用する直感的なシステムを採用し、初心者でも手軽に高度な戦略を楽しめる設計となっています。

■ 3. 2026年現在の開発状況と今後の展望

本作は2026年1月20日にSteamおよびStoveにてプレイアブルデモを公開。現在は**Steam Next Fest(2026年2月)**に参加しており、世界中のファンからフィードバックを集めています。

開発チームは、単なるシングルプレイ完結型ではなく、モバイルゲームのような定期的なアップデート(新キャラクター、PVPモードなど)を行う「ライブサービス型インディーゲーム」という新たなビジネスモデルを提唱しています。


『STARDUST:ウィッシュ・オブ・ウィッチ』作品概要

項目内容
デベロッパーKniv Studio (韓国)
ジャンルシネマティック・ピクセル・SRPG
プラットフォームPC (Steam, Stove) / 他プラットフォーム展開予定
リリース予定2026年 第2四半期 (Q2)
言語サポート日本語、韓国語、英語、中国語(簡体字)他
公式SNSX (旧Twitter) @KnivStudio / Discord

インディゲームの成功方程式=ユーザーとのコミュニケーション

クニブスタジオは開発過程でコミュニティとの積極的なコミュニケーションを続けている。デシインサイドインディゲームギャラリーをはじめとする多様なコミュニティで開発の進捗状況を共有し、ユーザーのフィードバックを収束している。

2022年4月から着実に開発PVを公開してきた。 「いつも良い言葉をたくさんしてくださっていつも開発に力になります」という開発チームの言葉でコミュニティとの肯定的な関係を垣間見ることができる。

公式Twitterアカウント(@KnivStudio)とウェブサイト( www.kniv.studio)を通じても継続的に情報を更新しており、YouTubeとDiscordチャンネルも運営している。

現在、SRPG市場は過去に比べてリリースされるゲームの数が減っているのが現実だ。だがクニブスタジオはこのジャンルが持つ表現力と歴史を信じている。ストーリーやアニメ演出などを活用するのに最も適したジャンルというのが彼らの信念だ。

特にアニメーター経験の多い開発者が在職しており、これを活用できる手段と方法を最もよく知っているという自信も一緒にする。 「アニメよりも面白いSRPGを作る」という彼らの約束は、単なる好言場談ではなく、実力と経験に基づいた自信から生まれたものだ。

訓練所で結んだ約束、 K-SRPG名家を夢見て…

論山訓練所で紙で作った「ノンサンタクティクス」が、今や「スターダスト:星と魔女」という正式ゲームに仕上がっている。 3年以上の開発期間中、クニブスタジオは初心を失うことなく着実にゲームを発展させてきた。

クラシックSRPGファーランドタクティクスの感性を継承しながらも現代的なゲーム性を加えたスターダスト。繊細なピクセルアートとフルフレームアニメーション、そしてコンボとカウンターシステムで差別化を試みたこのゲームが果たして市場でどのような評価を受けるか期待される。

「まだ足りないゲームですが、皆さんの関心一つ一つが私たちに大きな力と役に立ちます。」開発チームのこの謙虚な言葉の中には良いゲームを作るという真正性と最後まであきらめないという誓いが込められている。論山訓練所で紙の上に分けた約束が一つの作品に仕上がるその日、韓国インディーゲームシーンにどんなマイルストーンが立てられるのかクニブスタジオの歩みを礼儀注視するところだ。

[関連記事:クラシックSRPGの現代的再解釈、「スターダスト:星と魔女」スチームデモ公開]

Jaechung Lim

インディゲームドットコム編集長, 1990年代に「デジタルライフ」および「ゼウメディア」でゲーム専門記者としてキャリアを開始。その後、複数のマーケティング代理店、開発会社、パブリッシャーを経て、バンダイナムコグループにおいて10年以上にわたり、IPを活用したオンラインゲームおよびモバイルゲームの開発ならびにグローバル事業を主導してきたゲーム業界の専門家である。 現在は、国内外のインディーゲームに関するコンサルティングおよびメンタリングを行うとともに、数多くのコンテストや政府支援事業の専門審査委員として活動している。また、Indiegame.com を通じて、健全なゲーム文化の醸成およびスタートアップならびにインディーゲームの発展に尽力している。